「ヘッドレストを紛失…」「モニター付きのヘッドレストは大丈夫?」
そんな疑問を抱えているあなたへ。
ヘッドレストはドライバーや乗客の安全性を守るための重要な部品であり、車検の際にもその存在と状態がチェックされるポイントとなっています。
この記事ではヘッドレストの紛失や破損、モニター取り付けの有無が車検にどのように影響するのか詳しく解説しています。
特に子育て世代に人気のミニバンには、ヘッドレストモニターを後で取り付けるケースも多いのでチェックが必要です。
ヘッドレストに関する疑問や不安を解消し、車検をスムーズに通過できるようしっかりと対応していきましょう。
記事のポイント
- ヘッドレストの役割と安全性
- 紛失や破損した場合の車検の影響
- ヘッドレストモニター装着時の車検基準
- ヘッドレストを取り外している場合の車検への影響
ヘッドレストが車検で重要な理由とは
ヘッドレストとは?
「ヘッドレスト」という名前を聞いて、多くの人は車の座席に取り付けられた頭を支える部品を思い浮かべるでしょう。
しかし、この部品は単なる快適性を提供するだけでなく、私たちの安全にも深く関わっています。
実際、ヘッドレストは「頭部後傾抑止装置」として道路運送車両法の保安基準に明記されています。
その主な目的は後方からの衝突時に頭部の動きを制御し、首や頚椎の怪我を最小限に抑えることです。
1960年代以降、一部の国々ではヘッドレストの装備が法的に義務付けられ、多くの人々の命を守ってきました。
ヘッドレストの起源をたどると、1921年にアメリカのベンジャミン・カッツ氏が初めて特許を取得していることがわかります。
その後、ヘッドレストは数十年にわたり進化を続け、現在では車の基本的な安全機能の一部として認識されています。
研究データによるとヘッドレストは首の怪我のリスクを最大43%削減することが可能と言われています。
しかし、不適切な位置に設定されていると、怪我のリスクが増えることも明らかにされています。
ヘッドレストは運転者や乗員の安全を守るための不可欠な装置です。
車を使用する際はヘッドレストの適切な位置調整に調整をして、安全運転を心がけることが必要です。
ヘッドレストの役割ついて
ヘッドレストは、運転中の安全を確保するための重要な部品です。
具体的には、後ろからの衝突時に「むち打ち」と呼ばれる首の怪我を防ぐ役割があります。
むち打ちとは後ろからの衝突の際に頭が前後に激しく動くことで、首の筋肉や靭帯が伸びすぎてしまうことを指します。
このむち打ちを防ぐために、ヘッドレストは頭の動きを制限し、怪我のリスクを低減させる役割を果たしています。
また、長距離の運転や高速道路での連続的な運転は、運転者の疲労を増大させる要因となります。
この疲労感を和らげるためにも、ヘッドレストの適切な位置調整は不可欠です。
正しい位置に取り付けられたヘッドレストは、運転者の疲労を軽減し、長時間の運転でも集中力を維持するサポートします。
ヘッドレストがないと車検に通らない?
車検は車両の安全性を国が定めた厳格な基準で評価する制度です。
その中でヘッドレストの存在とその状態は重要なチェックポイントとなっています。
ヘッドレストはその単なる快適性向上の要素以上に、事故発生時の乗員保護という極めて重要な役割を持っています。
特に、後方からの衝突時に、乗員の首への負担を軽減し、むち打ち症のリスクを抑制する機能があります。
前述の通り、国土交通省の報告によれば適切なヘッドレストの使用はむち打ち症のリスクを最大で約40%低減させる可能性があるとされています。
したがってヘッドレストが適切に装着されていない、もしくは損傷している場合、車検において不合格となる可能性が高いのです。
車検ではヘッドレストの物理的な取り付け状態だけでなく、その機能性や安全性も詳細にチェックされ、その基準を満たさない場合は車検証の更新が認められないのです。
これは国として乗員の安全を最優先に考え、車両の安全装備が正しく機能しているかを確認するためのものであり、ヘッドレストのチェックはその一環として非常に重要視されています。
ヘッドレスト関連の装備について
近年、車の内装や装備にこだわるドライバーが増えてきました。
その中で、ヘッドレストにモニターを取り付けることが流行っています。
しかし、これらのモニターは車検の際に問題となることがあります。
ヘッドレストモニター
ヘッドレストに直接取り付けるタイプのモニター。
ドライバーの視界を妨げる可能性があるため、車検に通らないことが多い。
フリップダウンモニター
天井部に取り付けるタイプのモニター。
ドライバーの視界を妨げない位置に取り付けられるため、車検に通ることが多い。
サンバイザーモニター
サンバイザーに取り付けるタイプのモニター。
ドライバーの視界を妨げる可能性があるため、車検に通らないことが多い。
これらのモニターをつけている場合は車検の際に注意が必要です。
詳しくは記事後半を内容をご確認ください。
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ヘッドレストと自動車保険の関係
ヘッドレストは車の安全装置としての役割を果たしています。
取り外されている、または破損している場合、車の安全性が低下するとともに保険の適用に問題が生じる可能性があります。
実際、一部の保険会社ではヘッドレストの状態を保険の適用条件として明確に設定しているケースが存在します。
ヘッドレストを外していると、交通事故にあったときの保険適用のリスク
ヘッドレストは、車の安全性を確保するための重要な部品です。
外している状態での運転は、車検に合格することは難しく、法律上の違反ともなり得ます。
事故を起こした場合、保険会社はこの「整備不良車」としての状態を理由に、保険金の支払いを拒否する可能性が考えられます。
しかし、事故の状況や過失の度合いや保険会社によっては、ヘッドレストの有無が事故の原因でないと判断された場合、保険金の支払いが認められることもあります。
保険内容の確認が必要
保険会社やプランによってはヘッドレストを外した状態でも事故の原因とは無関係と判断されれば、保険金の支払いを認めることもあります。
契約内容や特約の詳細を確認し、不明点は保険会社に直接問い合わせることが重要です。
法律上の違反としてのリスク
ヘッドレストを取り外して運転する行為は、道路運送車両法に基づく保安基準違反となります。
この違反を犯すと、警察からの指導や罰金の対象となる可能性があります。
安全運転を心掛け、車の整備状態を常に最適に保つことが求められます。
車検クリアのための「ヘッドレスト」の正しい取り扱い方法
ヘッドレストの不備で車検に落ちるケース
ヘッドレストは車の安全装備の一部として、道路運送車両法の保安基準において「頭部後傾抑止装置」として位置づけられています。
前述のとおり、後方からの衝突時に乗員の頭部を保護し、むち打ちなどの重大な怪我を防ぐ役割を果たします。
また、近年国交省もヘッドレストの安全基準を強化する動きをみせています。
以下は、ヘッドレストの不備により車検に通らない具体的なケースです
取り外しや欠損
ヘッドレストが取り外されている、または欠損している場合、車検に合格することはできません。
不適切な取り付け
ヘッドレストが正しく取り付けられていない、または固定が不十分な場合、安全基準を満たしていないと判断される可能性があります。
破損や劣化
ヘッドレストが破損している、または材質が劣化している場合、その機能を果たせないと判断され、車検に通らない可能性が高まります。
これらのケースを避けるためには、定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。
特に、車検を受ける前にはヘッドレストの状態もしっかりと確認し、必要に応じて修理や交換を行うことが推奨されます。
ヘッドレストを紛失したら?
ヘッドレストは運転者や乗客の安全を守るための基本的な部品として重要視されています。
ヘッドレストの紛失は車検に通らないだけでなく、安全性の面でも大きな問題となります。
もしヘッドレストを紛失した場合、最初のステップとしては車のディーラーや専門店に連絡してヘッドレストを取り寄せることが可能か確認することです。
多くのディーラーや専門店では、車のモデルや製造年に応じて、オリジナルと同じ型番やデザインのヘッドレストを取り寄せることが出来るでしょう。
旧車や特殊な車両出ない限りはディーラーで純正品があるはずです。
一方、予算の都合上、中古のヘッドレストを検討する場合もあるかと思います。
しかし、中古品を選択する際は慎重になる必要があります。
なぜならヘッドレストのサイズや形状、取り付け方法が車種によって異なるため、適切なものを選ばないと取り付けが難しいケースも稀にあります。
特にヘッドレストの高さや角度はむち打ち症の予防に直結する要素であり、適切なものを選択しないと事故時のリスクも高まりますので注意が必要です。
中古のヘッドレストを買うときの注意点
新品のヘッドレストの取り寄せが難しい場合や、コストを抑えたい場合には中古のヘッドレストの利用も一つの選択肢となります。
人気の車種の場合、ヤフオクなどで車種名と型式でヘッドレストを検索すると中古品が出品されていることが確認できます。
以下、中古のヘッドレストを選ぶ際のポイントと注意点をまとめました。
中古のヘッドレストの購入方法
1:中古パーツ取扱店へ問い合わせ
車のメーカーやモデルに合わせて、中古のヘッドレストの在庫や取り寄せの可否を確認することができます。
2:ネットフリマの活用
ヤフーオークションやメルカリなどのオンラインプラットフォームで、必要なヘッドレストの型番や車種を入力して検索することで多くの選択肢から適切なものを見つけることが可能です。
3:地域の自動車部品店や解体屋の利用
一部の専門店や解体屋では、中古のヘッドレストを取り扱っている場合があります。
直接店舗を訪れて、実物を確認しながら選ぶことができます。
4:適合性と状態の確認
中古のヘッドレストを購入する際は、自車の型番や年式に適合しているか、また使用感やダメージがないかをしっかりと確認することが不可欠です。
ヘッドレストを正しく取り付けることや位置調整することは、
車検対策だけでなく運転中の安全性を大きく左右するためにも重要です。
後部座席のヘッドレストがない時はどうする?
後部座席のヘッドレストに関する保安基準は、前席とは異なる特徴を持っています。
具体的には、リヤシートのヘッドレストの有無は、国の保安基準において必須条件としては設定されていません。
しかし、後部座席のヘッドレスト取り付け部分に空いた穴が露出している場合、車検の際に問題となる可能性があるためその点は注意が必要です。
さて、法的な側面だけでなく、安全性の観点からもヘッドレストの重要性は無視できません。
後部座席のヘッドレストは、前席と同様に、むち打ちという首の怪我のリスクを軽減する役割を果たしています。
特に、子供や高齢者など首の筋肉や骨が弱い乗員が後部座席に乗車する際には、ヘッドレストの存在が非常に重要です。
そのため、ヘッドレストが取り外されている場合や適切な位置に調整されていない場合には、再取り付けや調整を行うことを推奨します。
安全運転の一環として、ヘッドレストの適切な取り扱いを心がけましょう。
ヘッドレストモニターは車検に通る?
ヘッドレストモニターは後部座席の乗車者が映画やテレビを視聴するためのデバイスとして、特に家族連れや長距離移動時に重宝されています。
近年の技術進化により、高解像度のディスプレイやタッチパネル機能を持つ製品が増えてきており、車内エンターテインメントの選択肢として注目を浴びています。
しかし、このヘッドレストモニターの取り付けには注意が必要です。
一般的に、ヘッドレストモニターの装着は車検の際に問題となる可能性が指摘されています。
特にモニターの取り付け方法や種類によっては車検基準を満たさない場合があるため、取り付け前に専門の車検場やディーラーに相談することが強く推奨されます。
一部の大手メーカー、例えばアルパインやパイオニアなどは、特定の車種向けのヘッドレストモニターを提供しています。
これらの製品は、その車種の車検基準を考慮して設計されている可能性が高いですが、取り付ける前には必ず確認が必要です。
また、汎用型のヘッドレストモニターも市場には存在しますが、これらの製品の車検適合性には特に注意が必要です。
車検時には、モニター付きのヘッドレストを使用していた場合でも、純正のヘッドレストに交換することが求められることが多いです。
このため、純正のヘッドレストは適切に保管しておくことが重要です。
安全運転と車検基準の両立のために、ヘッドレストモニターの取り付けには十分な注意と知識が求められます。
ヘッドレストモニター以外の選択肢は?
車内エンターテインメントの選択肢は、ヘッドレストモニターだけにとどまりません。
多様なニーズに応えるため、さまざまなデバイスやシステムが開発されています。
フリップダウンモニター
これは車内の天井部分に設置される大型のモニターです。
特に、ミニバンやSUVなどの大型車での利用が一般的です。
全席からの視聴が可能で、映画やゲームを楽しむ家族連れには最適です。
ただし、取り付けには専門的な技術が求められるため、専門店での施工が推奨されます。
iPad・車載用モニター・ポータブルDVDプレーヤー
持ち運びが可能なiPadやDVDプレーヤーなどで、車内だけでなく、外出先でも使用できます。
ヘッドレストに固定する専用のホルダーを使用することで、後部座席での視聴が可能となります。
これらの選択肢に共通するのは安全性への配慮です。
特に、運転中の映像視聴は交通法規で制限されているため、安全装置や設定に関する知識が必要です。
また、車検の際には、各デバイスの取り付け位置や仕様に応じて適切な対応が求められます。
安全運転を最優先に、適切なエンターテインメント選択を心がけましょう。
ヘッドレストが車検で重要な理由について総括
以下、記事のポイントをまとめます。
まとめ
- ヘッドレストは頭部後傾抑止装置として保安基準に明記
- 主な目的は後方衝突時の頭部動き制御と首の怪我抑制
- 正確に設計・調整されたヘッドレストは首の怪我リスクを43%削減
- ヘッドレストはむち打ち防止の役割を果たす
- 長距離・高速運転時の疲労軽減にも寄与
- ヘッドレストは乗員の安全を守る重要な部品
- 車検ではヘッドレストの存在と状態が重要なチェックポイント
- ヘッドレストモニターの取り付けは車検で問題となる可能性がある
- ヘッドレストが取り外されている場合、車検に通らない
- ヘッドレスト紛失時はディーラーや専門店に連絡を取ることが重要
- 中古のヘッドレスト選択時は適合性と状態の確認が必要
- ヘッドレストモニター以外にも車内エンターテインメントの選択肢が存在ある
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